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プロフォトグラファーが一眼レフを2台以上持っている理由

2020年5月29日

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プロフォトグラファーが一眼レフを2台以上持っている理由

2020年5月29日


写真の仕事をするとき、できれば一眼レフカメラを2台以上持っていた方がいいということをご存じでしょうか。1台でも高額なのに2台って…と思わずため息が出てしまいますが、大事な商売道具だから仕方ないですね。機材には、本当にお金がかかります。今回は、その理由について説明します。

なぜ、一眼レフ2台以上が必要?

一番大きいのは、故障のリスクです。
基本的にカメラは機械なので、どんなときでも必ず壊れるリスクがあります。
購入してすぐだから絶対大丈夫、とまでは言い切れません。
1本の撮影には多くの人が関わっていて、予算もかかっています。
たとえば、設備の整った撮影スタジオを丸1日借りると、それだけで10万円ほどかかる場合があります。また、その日までに準備してきたスタッフの労力や当日の日当もバカになりません。
いわゆる商業スタジオのような場所で行われない運動会や結婚式の撮影でも、万が一機材が壊れてしまった場合に「もう一度やり直してください」というわけにはいきません。
プロとしては、そういったリスクを避ける必要があります。

レンズやメモリーカードを交換しなくていい

カメラを2台持って現場に行く場合、1台は標準レンズ、1台には望遠レンズという風に異なるレンズを付けて撮影をすることが頻繁にあります。ライブ写真やイベント、結婚式の撮影などでは2台持ちで撮りたいイメージによってカメラを使いわけた方がどんな状況でも素早く対応できます。

とはいえ、そんなに壊れません

矛盾するようですが、一眼レフカメラやミラーレスカメラはそんなに頻繁に壊れるものではありません。さすがMade in … Japanじゃないかもだけど、日本のカメラメーカー、レンズメーカーの品質は素晴らしいです。
ただし、つねに万が一のことは想定しておく必要があります。
例を挙げると、僕のスタジオはターミナル駅のすぐ近くにあり、大きなカメラ量販店や機材レンタル店がいくつもあります。もし、自社スタジオでトラブルがあった場合は、専門店に急いで走る!という心の準備をつねにしています。

どんなカメラを準備する?

できれば「まったく同じ機種のカメラ2台」が理想ですね。なぜかというと、動画の撮影では2台のカメラを使用し、1台を据え置きで撮影しながら、もう1台は別の角度から撮る、ということを行います。
画質が同じだと、編集の段階ですごくスムーズに進むからです。
また、うちのスタジオでは規模の大きな撮影のときに「1カメ」「2カメ」という風に2台のセットを組んで、同時に2人以上のフォトグラファーで撮影を行うときがあります。
こうしたときにも、同じ画質の方が望ましいです。

予算が厳しいときにはどうする?

そうは言っても、数年おきに新機種が出てそのたびに2台ずつ購入するのはハードルが高いのも事実。
ふだん関わっている撮影の規模がそれほど大きくなければ、まず1台は「プロの用の一眼レフ」を購入、もう1台は押さえで「画質の高いミラーレス」を購入しておく、というのが僕のまわりでは多いですね。
それなりにキャリアがあって仕事がまわっている人の場合だと、高性能の一眼レフ(30万円以上)と、もう1台はもう少しランクの低いカメラ、という組み合わせもあります。

経験が浅いからこそ必要な理由(経験談)

「それほど経験がないから2台は必要ないかな…」と思うかもしれませんが、経験がないからこそ、できるだけ機材はしっかりと準備しておき、不安要素を除いておいた方がいいというのが僕の持論です。
上京してフリーランスになって間もない頃、ファッション誌のロケ撮影で千葉のマザー牧場に行ったときのこと。
早朝に都内を出て、ロケバスの中でモデルのヘアメイクが仕上がるのを待っていたんですが、まだ駆け出しで予備のカメラがなく、1台のカメラしか持っていなかったため、ヘアメイク中にどんどん気持ちがネガティブになり、おなかが痛くなってきました。。

あああ~~カメラが壊れてたらどうしよう、もう死ぬ死ぬ、絶対死ぬ。
いやむしろ絶対壊れてるだろ、オレ運ないし。
もうはやくうちに帰りたい…………。

気分は完全に「鬼滅の刃」の我妻善逸でした。
ヘアメイクの時間がものすごく長く感じましたね。。
もちろんカメラが壊れてることはなく、ぶじ素敵な写真が撮れたのですが、撮影のあと、すぐにもう1台のカメラを買いに行きました。

そのほかの身近な体験談

それと、ほかのフォトグラファーから聞いた話もいくつかあります。
ある人は「カメラが壊れてしまったために、クルマで自宅に予備のカメラを取りに帰り、3時間ほどスタッフを待たせてしまった」そうです。
別のある人からは「近くの量販店に買いに行った」という話も聞きました。ひとまず安価なカメラを購入したので出費は多少抑えられたようですが、それでも支払った金額は現金で10万円以上。
結構な金額ですが「撮影クルーを待たせて信用を損なうより、安い買い物だった」と語ってくれました。
一度のミスでつぎの仕事が来なくなる可能性があるという、厳しい世界なのです。

万全の体制で撮影に臨みたい

今回は、プロの現場では一眼レフカメラ2台が必要というお話でした。
「お金がかかる仕事」ではありますが、フィルム時代は4~5台以上のカメラを持っていることがざらだったことを考えれば、コスト的にはハードルが下がったな~と感じます。
いずれにしても、万全の体制で撮影に臨めるようにしたいですね。

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Atsushi

Atsushi

写真家。ときどきディレクター&ブロガー。 ワーホリ渡豪、20代で出版社立ち上げてフリーに。 英会話は日常レベル。都内の自社スタジオに棲息。 ブログでは写真や文章、クリエイティブ全般について語ってます。

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