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パーマセルってなに?【プロカメラマン&撮影関係者が使うテープ】

2020年3月20日

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パーマセルってなに?【プロカメラマン&撮影関係者が使うテープ】

2020年3月20日

みなさんは「パーマセル」って聞いたことありますか?

プロの撮影現場ではほとんどの人が持っている、とても身近な道具なのですが一般的にはほとんど知られていません。

ちょっと高いけど、ものすごく便利なので一度使うと手放せない万能テープ、パーマセルについてまとめてみました。

パーマセル(シュアーテープ)ってなに?

パーマセルとは、もともと米国パーマセル社が開発したテープのことです。現在ではパーマセル社の名前は残っていません。(別の会社に名前が変わってしまいました)

なので正確には、「昔はパーマセルと呼ばれていたテープ」って言い方が正しいです。

正式には「シュアーテープ」というそうです。

でも、僕が知ってる限りほとんどの人がいまだに「パーマセル」って呼んでます。

みんな、パーマセルのことが大好きです。

おもに、白と黒があります。パーマセル自体を「パーマ」と略して呼ぶこともあるのですが、それぞれ「白パー(白パーマ)」「黒パー(黒パーマ)」と略すこともあります。

パーマセルのメリット

なぜ、パーマセルはフォトグラファーに愛されているのでしょうか。

理由はいくつもあります。

粘着力がそこそ強い

仮止め用としてしっかりとテープを貼った場所が止まる反面、のり移りが少なく、あとが残りにくいので商品に余計なダメージを与える危険性を減らしてくれます。

貼って剥がせるテープ

2~3回ほどでしたら貼って、剥がして、また貼ることができます。便利。

耐熱性

撮影のときに結構重要で、ストロボ機材のような加熱するものに貼っても燃えにくいです。(過信は禁物)

光の反射率が低い

テープの表面が光を反射しにくいです。商品撮影時に重宝されます。

パーマセルはどんなときに使う?

こんなときによく使います。超便利です。

商品や機材を仮止めする

商品撮影時には必須ですね。スチレンボードとブロックをレフ板がわりにするために固定する、商品の見えない位置にテープを貼って角度を固定する、など。用途は多様です。

モデル・機材の足元を「バミる」

黒いパーマセルを使って「矢印」を作り、モデルの立ち位置を決める(バミる)という使い方ができます。

ストロボの足元や三脚の位置をマーキングすることもあります。

撮影中にストロボの目盛りを変える際に、三角形にカットした白パーマを貼り、印をつけておく、ということもよくやります。三角形の切り方が丁寧かどうかで、そのフォトグラファー(もしくはアシスタント)の性格がわかります。

洋服や商品のゴミトリをする

表面にくっついているホコリやゴミを取るのにも使います。

ただ、あまりに大きなゴミにはくっついてくれませんので、その場合はほかのテープを使うことも。表面にダメージを与えないように注意しましょう。

縦長にくるくるっと巻くと、狭い面積のゴミトリができて便利です。

ロール状の背景紙などを止める

おそらくほとんどの撮影スタジオが、パーマセルを使って使用後の背景紙を止めて、片付けているはずです。理由は剥がしやすく、あとが残りにくいこと。普通のセロテープやガムテープ、養生テープだと背景紙に思いっきりくっついてしまい、剥がした部分は紙が痛んでしまいます。

背景紙は高いので、節約節約…。

とにかくいろんなものを止める

あとが残りにくいという安心感があるので、いろんなものにペタペタ貼ります。

パーマセルをあまり使わない撮影は?

完全に屋外の撮影では使わないことが多いですね。運動会、結婚式の前撮りや七五三のロケ(屋外)撮影など。

粘着力はそこまで強力ではないので、アスファルトなどの地面に貼ってもすぐ剥がれます。

持っていってもいいのですが、あまり活躍しません。

パーマセルのデメリット

あまりデメリットというわけでもないのですが、あえて挙げるといくつかあります。

パーマセルだらけになる

とにかく万能で使いやすいので、いろんなものにペタペタくっつけます。剥がしたあともテーブルにくっつけ、とりあえずあとで再利用。と思っていたら忘れてしまい、スタジオのいたるところがパーマセルだらけになることも。

スリッパの裏にも気がついたらつっくいています。(寂しがり屋か)

わりと高額

白パーは1本1000円以上、黒パーは1300円以上と高額です。うちのスタジオでも経費削減を目指し、「なるべく節約して使うようにね」というルールを設けています。

ただ、節約しすぎて使用済み&粘着力の弱くなってしまった状態で背景紙を止め、気がついたらベロンと剥がれてしまう、というのもカメラマンあるあるです。

また、以前は外部のレンタルスタジオに行くとパーマセルが使い放題なことが多かったのですが、貴重なテープということもあり、しれっと持って帰るやつが続出。いまではほとんどのスタジオで隠してあります。

「スタジオさん、パーマセルください」

というと持ってきてくれますが、有料の場合もあります。(ハウススタジオや、格安のスタジオにそもそも置いてないことが多いです)

長期間、保存しておくと劣化する

貴重品とはいえ、消耗品のテープです。あまりにケチケチ使っていると、徐々に劣化してしまいます。購入前のお店での保管状況にもよりますが、1年程度は持つと思います。

買ったあとは使い切りましょう。

エピソード

まだ駆け出しの頃、ファッション誌の撮影で出版社のスタジオを訪れたときに、メイク中のヘアメイクさんからお願いされたことがありました。

「ヘアメ:パーマセル貸してもらえますか?」
「僕:いいですよ~〜」

さっとカメラバッグから出して手渡したのはいいのですが、

いきなり、

「びびびびーっ」

と贅沢に1メートルほど引き出してちぎり、

「ヘアメ:ありがとう!」

と笑顔で返却されました。

「僕:............(えっ)」

貸したのは黒パー(白パーより高い、1本1300円オーバー)だったこともあり、かるく殺意が芽生えたことを覚えています……。

もちろん、貸したパーマセルはその後戻ってきませんでした(笑)。

まとめ

今回は、僕のあふれる「パーマセル愛」を披露してみました。

パーマセルはとにかく、撮影現場でみんなに愛される万能テープであり、人気者。

そこそこ値段が高いこともあり、昔は「パーマセルを使ってる=一流カメラマン」という時代があったみたいです。(先輩カメラマン談)

「あいつ、パーマセル使ってるよ……やべぇ(羨望)」

という感じです。

ただし、ロケ撮影ではほぼ使いません。

スタジオ撮影を行う機会がある方は、白と黒、それぞれ1本ずつゲットしておくと便利ですよ。

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Atsushi Yamada

Atsushi Yamada

写真家。ときどきディレクターもやってます。 ワーホリ渡豪、20代で出版社立ち上げてフリーに。 英会話は日常会話レベル。都内の自社スタジオに棲息。 ブログでは写真や文章、クリエイティブ全般について語ってます。

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