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フォトグラファーは副業?2022年のカメラマン応募&採用事情

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フォトグラファーは副業?2022年のカメラマン応募&採用事情

最近、うちの事務所でスタッフ募集をしているのですが、応募者の傾向がここ1年くらいで明らかに変わってきました。
いろいろ考えていたのですが、応募してくださる方々の傾向を分析していると、フォトグラファー(カメラマン)という仕事がいま、どういう風に世の中にとらえられているのか。また今後、撮影業界がどのようになっていくのかがなんとなくわかるような気がしてきました。
今回はコラム的な感じですが、少し考察を交えて「最近のフォトグラファー希望者の傾向」について、語ってみたいと思います。

フォトグラファー=副業になりつつある

コロナ禍以降、副業OKの会社が増えてきました。2022年現在、リモート中心の会社は前年までに比べると減っているようですが、それでも「本業があって、副業で何かをしたい」という人はすごく増えていると感じています。
そんな中、「フォトグラファーという仕事は副業として取り組みやすい」と考えている人がかなり多くなっていると思います。
理由はいくつかあります。

参入障壁が低い

フォトグラファー(カメラマン)になるのに、資格は必要ありません。
言ってみれば「名乗っちゃえば誰でもカメラマン」になれます。
もちろん、カメラは最低1台ないと難しいと思いますが、新品にこだわらなければ20万円台で購入することができます。
あとはパソコンと、Photoshopなどのソフトですね。
ただ、Photoshopがなくても仕事をもらうことは不可能ではありません。
それと、名前を覚えてもらうのに名刺はあった方がいいでしょう。

ですが、士業と呼ばれるような仕事(税理士、公認会計士、弁護士など)はそう簡単にはいきません。
有資格者でないと、開業できないからです。
不動産、いわゆる土地や建物を扱う宅建士も同じですね。
例えば宅建士(宅地建物取引士資格試験、略して宅建)の2021年の合格率は15.6%です。
参入障壁が高い=仕事にするのがそれだけ難しい、と言えます。

副業のフォトグラファーとは?

すぐにイメージできるのは、運動会などのイベントや、結婚式の撮影です。
また、ニューボーンフォト(生まれたばかりの赤ちゃんを撮る仕事)や、七五三、プロフィール写真(SNSやマッチングサイトに掲載する写真)の撮影といった仕事も多くあります。
こうした案件は「マイクロフォト」や「マイクロフォトビジネス」と呼ばれることが多く、一般の方がお客さまなので、土日に撮影が入ることが多い傾向にあります。
また、平日に撮影が入ったとしても、短時間で終わることが多く、プロフィール写真であれば公園で1〜3時間程度撮影をして、解散。というケースがよくあります。
つまり、副業との相性がすごくいいわけです。

最近の求人応募者の傾向

さて、うちの事務所ではいろんな業務を行なっているのですが、商業撮影のスタジオを運営していて、ときどきスタッフを募集します。
2021年ぐらいまでは「週4〜5日働きたい」という方が多かったのですが、最近は週2日程度、という方がすごく増えています。

フォトグラファーには誰でもなれる?なれない?

答えはYESであり、NOです。
すでにお話しした通り、フォトグラファーになるのは超簡単です。
僕ももとはデザイナー志望で、雑誌の編集部にいて、それからフォトグラファーとして独立しました。
独立当時は怖いものなしだったので、いま考えると無茶だったなという部分もありますが、カメラを持っていて名刺をつくればすぐに独立はできます。
ただ、どんな仕事でも同じだと思うのですが、ひとつのことを続けるのは難しい。
フォトグラファーという仕事は、間口がとても広いのですが、ものすごく奥が深いんです。
僕も気がついたら25年ぐらいこの仕事に関わっていますが、いまだに新しい発見があるし、成長がある。

「副業」で得られる仕事は昔に比べて増えているのは喜ばしいことだと思います。
多くの人にチャンスがあるので。
ただ技術職である以上、定量的に多くの時間をかけないと、どうしてもそこから先の学びというか、積み上げが難しいというのも事実です。
副業でフォトグラファーを始めたものの、技術的にはそれほど学びが得られず、やがて別の仕事を見つけて転職する、という話もよく聞きます。
専業で研鑽を重ねているフォトグラファーは当然経験値が違いますので、それなりに大きな仕事をしています。
生き残っている人とそうでない人が、なんとなく二極化しているなと感じることが多いですね。
おそらく、写真業界以外でも同様のことが起きているのでしょう。

週1〜2日の撮影でプロになれる?

お伝えした通り、「フォトグラファー=チャレンジしやすそう」というイメージが定着しつつあるので、週1~2日ほど撮影に関わってみたい、という人が増えています。
職人の世界なので、毎日ガッツリ関わるのは大変そうとか、そういった印象もありますよね。
ただ、ひとつだけ言えるのは、あるレベルに到達するまでは、やはり定量的な努力は必要になるということ。
例えば週5日間、週7日間撮影している人はそれだけ成長しているわけですし、そこに対して追いついていくためにはどれくらいの時間をかけないといけないでしょうか。
うちの事務所(スタジオ)でも、がんばってくれているスタッフさんにいろいろ教えたいと思うのですが、やはり週1〜2日だと教えられることも限られてしまいます。

表面的なことだけしか伝えられず、というもどかしい思いをすることが多々あります。
ただ、昔といまではやり方を変えていかないといけませんし、

まとめ

フォトグラファーが副業として見られつつあるのは時代の流れなので、いいとも悪いとも思いません。
採用する側もされる側も、時代に合わせて変化していく必要がありますし、そうでなければ生き残れないはずです。
ただ、時代が変わっても普遍的な「思い」みたいなものは変わらないはず。
少なくとも僕はそう信じて、関わってくれた周囲のみなさんにはできる限り向き合って、少しでも多くのことを伝えていければと思います。
だって、それが写真という仕事の一部なので。

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Atsushi Yamada

Atsushi Yamada

写真家。ときどきディレクターもやってます。 ワーホリ渡豪、20代で出版社立ち上げてフリーに。 英会話は日常会話レベル。都内の自社スタジオに棲息。 ブログでは写真や文章、クリエイティブ全般について語ってます。

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